低コスト・環境型の加熱表面処理工法(ヒートドレッシング工法)を開発しました
2007年08月01日お知らせ
ヒートドレッシング工法とは
ヒートドレッシング工法(Heat Dressing工法)は、ひび割れやわだち掘れなどの発生により、傷んだアスファルト舗装路面を対象にした表面処理工法であり、主に走行性の改善を目的とした路面補修工法です。また、路面の破損の程度が大きくならないうちに予防的維持工法として実施することにより、舗装寿命の延命化が期待できます。
施工は、路面を加熱した後、専用のアスファルト乳剤散布装置付き路上表層再生機でアスファルト乳剤の散布から路面のかきほぐし・混合・敷き均しを行い、ローラで締固めます。
ヒートドレッシング工法は、既設舗装をそのまま現地でリサイクルして用いるため、舗装廃材の発生はほとんど無く、経済的で環境にやさしい工法です。
施工状況(当社構内)
特長
- 走行路面が継目の無い平滑な面となることから、走行性は新設路面に近い状態まで改善されます。
- 処理厚さを薄層とすることで、材料費および運搬費が抑えられます。また、加熱・かきほぐし厚さが薄くなることにより、路面ヒータ車の台数が減ります。
- 特殊アスファルト乳剤を使うことにより、既設舗装のアスファルト分の補充に加え、既設舗装のリフレッシュが可能となります。
- かきほぐした既設の表層をそのまま再利用するので、舗装廃材はほとんど発生しません。
ヒートドレッシング工法の適用箇所
- 路面のひび割れやわだち掘れで走行安全性が低下している箇所
- 予防的維持・予防的修繕工事など、舗装路面の延命化が望まれる箇所
- 埋設工事などの舗装復旧工事における路面段差の解消
施工手順
既設路面を赤外線ヒータにより110℃以上に加熱し軟化させます。次に加熱された路面にアスファルト乳剤散布装置付き路上表層再生機でアスファルト乳剤を散布し、必要量の補足材を加えて、かきほぐし・混合により既設舗装をリフレッシュさせた後、それを敷均しローラで転圧して仕上げます。
機械編成
- 路面ヒータ車2~4台(気候・現場条件により台数が変わります)
- アスファルト乳剤散布装置付き路上表層再生機(HD-RM)
- ロードローラ、タイヤローラまたは振動タイヤローラ 等
施工事例(試験施工)
ヒートドレッシング工法の施工により、走行面の凹凸やひび割れが解消され走行安全性が新設路面に近い状態まで改善されます。